仏具・仏事365事典 3

のし袋の書き方について

不祝儀における、「のし袋」の表書きの書き方等は、宗教により違いがありますので、先方の宗教に合わせた注意が必要です。先方の宗教が分からない場合は電話で問合せをするのも良いかとおもいます。 もしわからない時は、「御霊前(ご霊前)」ののし袋をもちいます。「ご霊前」は、宗教を問わず、ほとんどの弔事に使える表書きです。

表書きと名前は薄墨で書くのが正式です。中包みには、表側の中央に金額を、裏側には住所と氏名をわすれずに書きましょう。 「のし袋」の「のし(熨斗)」とは、そもそも祝儀袋の右上についている折形のことをいいます。本来は、「のしあわび」といい、あわびを薄く伸ばしたものを使い、「肴も添えてお贈りします」という意味を表したとされます。弔事(ちょうじ)の場合、仏教では肉食を忌むため、動物性で長生不死の象徴であるのしは用いないのが決まりです。 また、不祝儀における水引きは、一般に黒白、白銀、銀のみ、白のみを使い、本数は偶数にするのがしきたりです。また、結婚式などと同様に二度と繰り返さないという意味から、水引の結び方は結び切りにします。

ほとんどの弔事に使われるのし袋

「御霊前(ご霊前)」は、宗教を問わず、 ほとんどの弔事に使える表書きです。 故人の宗教がわからない場合もこの表書きなら 失礼にはあたらないでしょう。

【表書き】

「御香典」・「御香料」・「御香奠」

【水引】

 

色:黒白・総銀

結び方:結び切り

仏式葬儀でののし袋

「御香典」の他、「御香料」、「御香奠」とも書きます。
また、蓮の絵柄の不祝儀袋には、仏式のみに使います。

【表書き】

「御香典」・「御香料」・「御香奠」

【水引】

 

色:黒白・総銀

結び方:結び切り

神式葬儀でののし袋

絵柄のない不祝儀袋に、白または銀、黒白の水引をかけます、 表書きには、「御玉串料」、「神饌(しんせん)」、 「御榊料」と書きます。 葬儀以外にも神社にお金を納めるときにもこちらをもちいます。

【表書き】

「御玉串料」・「神饌」・「御榊料」

【水引】

 

色:黒白・総銀

結び方:結び切り

キリスト式葬儀でののし袋

十字架やユリの花が型押しされているものが市販されています。 黒白・総銀の水引のものまたは、 白い封筒をもちいることもできます。 表書きには「御花料」、「御弥撒料」、「献花料」と書きます。

【表書き】

「御花料」・「御弥撒料」・「献花料」

【水引】

 

色:黒白・総銀

結び方:結び切り

法要でののし袋 (仏式、神式共通)

法要で招かれたときのお供えの金品に。 四十九日の忌明け(きあけ)法要当日から「御仏前」とする。

【表書き】

「御仏前」・「御佛前」・「御花料」

【水引】

 

色:黄白、黒白、黒銀、双白、青白

結び方:結び切り、あわび結び

仏式での法要に

法要で招かれたときのお供えの金品に。 四十九日の忌明け(きあけ)法要当日から「御仏前」とする。

【表書き】

「御仏前」・「御佛前」・「御花料」」

【水引】

 

色:黒白、銀、黄など

結び方:結び切り、あわび結び

神社・神官へのお礼に

黒白・総銀・黄の水引に、「神饌料」、「奉」、「御礼」と書きます。

【表書き】

「神饌料」・「奉」・「御礼」

【水引】

 

色:黒白、総銀など

結び方:結び切り

香典返しと配り物に

香典返しの品物の表書きは、どの宗教も「志」と書きます。 仏式の場合水引は黒白か双銀の結び切り。 印刷した掛け紙でもよい。 「志」の他に、「忍」や神式の場合「偲草」をもちいることもあります。

【表書き】

「御花料」・「献花料」

【水引】

 

色:黒白、総銀など

結び方:結び切りまたは無地

寺院僧侶へのお礼に

お布施は通夜や葬儀に読経をお願いしたときの 僧侶へのお礼に用います。 水引きまたは、白封筒に「御布施」書きます。

【表書き】

「志」・「忍」・「偲草」

【水引】

 

色:黄白、黒白、黒銀、双白、青白

結び方:結び切り、あわび結び

コラム 涅槃会

涅槃会(ねはんえ)とは、お釈迦様に関する3大行事のひとつで、お釈迦様が入滅した(亡くなった)2月15日におこなわれます。 (旧暦のまま2月15日行う寺院が多いですが、中には新暦の3月15日に行う寺院もあります。) 法要中は、お釈迦様が娑羅双樹の下で涅槃に入った際の、頭を北にして西を向き右脇を下にした姿で臥し、周囲に十大弟子を始め諸菩薩、天部や獣畜、虫類などまでが嘆き悲しむさまを描いた仏涅槃図(涅槃図)を掲げ、『仏遺教経』を読誦(どくしょう)することとなっています。仏涅槃図の絵解きを行うところもあります。 日本に最初に涅槃会が営まれたのはいまから約1300年前、推古天皇の時代、奈良の元興寺で行われたのがはじめとされています。 平安時代には、山階寺の涅槃会がとりわけ有名で、真言宗では常楽会(じょうらくえ)とも称されております。