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宗派ごとの念珠の持ち方、取り扱い方法

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念珠(数珠)は仏教徒の方がひとり1本お持ちのお仏具です。

自宅にお仏壇はまだ用意していないという方でも、ご親戚や会社関係でのお参り、はたまた趣味の仏閣巡りの為にお持ちなのではないでしょうか。以前のコラムでは数珠の基礎知識やお手入れ・修理についてご紹介しましたが、実は持ち方にも宗派ごとの違いがあります。

今回は代表的なご宗派ごとの念珠の持ち方や、取り扱いについてご紹介いたします。

なお、こちらでご紹介するのは弔事、法事の際の持ち方となります。

ご自身でお念仏を唱える際には珠の数取りをするために持ち方が異なるご宗派もございます。菩提寺様へご確認くださいませ。

左利きの方は……?

(利き手に関係なく、お取り扱いください)

基本的には利き手が左手の方も、記載の左右に沿ってお取り扱いください。

ただ、咄嗟に左右反対になってしまうこともあるでしょう。

特にお通夜やご葬儀の場では気持ちが動揺しているものですから、

気にしすぎずお参りにお気持ちを込めていただければ、なによりです。

まだ使わない時

数珠でお参りする際は、必ず合掌の形を取りますが、まだ使わないタイミングではどうしたらよいでしょうか。

お焼香などで右手を使う際やまだ合掌せず携えている際には、左手に持ち、房がねじれないように下に垂らしてお持ちください。

また、数珠を地面や畳の上に直接置くことは避けましょう。

使わないときは数珠入れ(数珠袋)の中に仕舞ってカバンやポケットに納め、畳の上などに置く際には数珠入れを敷き、その上に置いてください。

(持ち歩きは専用の袋に入れて、保管は数珠掛けや専用箱へ!)

持ち運びの際は、数珠入れに入れましょう。

自宅では、房を伸ばすようにして風通しの良いところにご保管ください。

帰宅時はなにかと忙しいとは思いますが、必ず数珠入れから出してお手入れをしましょう。

お手入れの際は柔らかい布でその日の汚れを拭い、房を乾かすように念珠掛けなどに下げてください。

翌日、桐箱や専用ケースに戻し、房を伸ばすように仕舞っておきましょう。

喪服のポケットや念珠入れに入ったままだと、房に折れや癖がついてしまいます。

次に必要なとき、お通夜やご法要の会場で念珠入れを開いて慌てないように、お気をつけください。

正絹の房の癖は、ご自宅でしたらまだ元に戻せます!

以前のコラムをご覧ください。

片手念珠/略式念珠

(片手念珠/略式念珠の場合)

片手念珠にご宗派の指定はありません。

  • 左手に掛けてから右手を添えて合掌する
  • 合掌して両手に掛ける

どちらの持ち方をしても結構です。房は下になるように垂らしてください。

また、二輪念珠(本式念珠)で咄嗟にご自身のご宗派の持ち方を忘れてしまった時も、このように持つとよいでしょう。

二輪念珠/本式念珠(二輪)

ご宗派ごとに持ち方に違いがあります。

特に本式念珠……ご宗派専用の数珠を使うときは、それに則った持ち方をしましょう。

それぞれの形の違いなどは、以前のコラムをご覧ください。

(天台宗の場合)

天台宗の場合

持ち方には種類があります。

・一輪の状態で両手の人差し指と中指の間に掛け、そのまま合掌する。

 親玉が下に来るようにして、房は垂らす。

・二輪にした数珠を、親指と人差し指の間にかけるようにして左手に掛けて合掌する。

 親玉が下に来るようにして、房は垂らす。

札幌では比較的、後者のパターンが多いようですが、

どちらがより適しているか、菩提寺様にお尋ねくださいませ。

(真言宗の場合/浄土宗の場合)

真言宗の場合

一輪の状態で数珠を両手の中指に掛けて、そのまま合掌します。

房はそれぞれ、右左の中指から手の甲に垂らしてください。

浄名珠(房と親珠の間にある片側のみの珠)のある表房を左にします。

浄土宗の場合

他のどのご宗派とも異なり、二つの輪を重ねた数珠を、合掌した際に両手の親指にかける形をとります。

房は親指側、体の方へ垂らします。

(曹洞宗、臨済宗の場合/日蓮宗の場合)

曹洞宗、臨済宗の場合

二輪にした数珠をそのまま左手に掛けて、合掌します。

親玉が下に来るようにして、房は垂らしてください。

片手念珠(略式念珠)もこちらを踏襲しているようで、一番スタンダードな数珠の持ち方です。

日蓮宗の場合

まず輪を8の字にねじり、左手側に3本の房(裏房)、右手側に2本の房(表房)が来るように、両手の中指に掛けて、そのまま合掌します。房は手の甲へ流します。

(門徒西の場合/門徒東の場合)

浄土真宗本願寺派(門徒西)の場合

二輪にした数珠を、そのまま合掌した両手に掛けます。

親玉が下に来るようにして、房は垂らしてください。

浄土真宗大谷派(門徒東)の場合

二輪にして数珠を、そのまま合掌した両手にかけます。

但しこちらは、房を上に、親玉が親指のあたりにくるようにして、房は左手の甲へ垂らしてください。

お数珠についてのご相談も誠心堂へ!

別のご宗派の方のお通夜・ご葬儀だからといって、お持ちになる数珠や持ち方を気にされる必要はありません。

ただ、分かっていても不安になるということもありますから、
気になる場合は、「自宅のお仏壇やお寺様へのお参りのときは、ご宗派専用の二輪念珠」「他所のお家のご葬儀やご法要のときは、八宗用の片手念珠」と使い分けていただくのも良いでしょう。

その他、取り扱いや基礎知識については以前のコラムもご覧くださいませ。

宗派ごとに念珠の持ち方や扱い方に違いはあるものの、共通するのは「敬意をもって扱う」という点です。自分のご宗派の作法を知ることで、より深い信仰心を育み、お参りに身が入るのではないでしょうか。

ぜひ、日常のお参りやご法要の際に参考にしてみてください。

誠心堂各店舗では、さまざまなデザインの数珠のお取り扱いをしております。

もちろん各ご宗派専用の数珠もお取り扱いしておりますので、

ご興味のある方は店頭にてお尋ねくださいませ。

そのほか、気になることやご相談はお電話、もしくはお問い合わせフォームからも受け付けております。

もちろん、オンライン相談でもお数珠のご相談をしていただけます!

ご相談に関して費用はいただいておりません。
※通信費はお客様負担となります。

「店舗が遠くてなかなかご来店が難しいけれど、ぜひ数珠を見ながら相談したい」、「今家にある数珠がどの宗派のものなのか見てほしい」という方も、お気軽にご予約下さいませ。

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